成形EVAフォームパーツ:圧縮成形・金型設計・B2B調達完全ガイド
- Damao Tech
- EVA Foam
- 11 Sep, 2026
通常の平面打ち抜き加工やCNC切削では対応できない複雑な三次元形状が求められる場合、**成形EVAフォームパーツ(Custom Molded EVA Foam Parts)**は、3D輪郭形成、衝撃吸収性、量産効率のすべてを両立する最適な選択肢です。
平板から材料を削り落とす切削加工とは異なり、熱圧縮成形(サーモコンプレッション)はエチレン酢酸ビニル重合体を加熱・加圧することで、滑らかなR形状、立体ロゴ、精密な凹凸ポケット、エルゴノミクス形状を持つシームレスな立体部品へと成形します。
この製造プロセスは通常、均一な厚みにスライスされたEVAフォームシート材または配合成形プリフォームから始まり、精密にマシニングされたアルミ金型内で加熱・圧縮成形されます。
Damao Techでは、ポリマー配合から自社金型製作、大量成形ラインまで一貫した製造体制を整えています。スポーツ保護具、医療用装具、自動車用シール材、高級機器用インサートなど、本ガイドでは成形EVAフォームの設計・金型製作・調達の要点を解説します。
材料グレードや発泡ブロックの基礎仕様については、当社のカスタムEVAフォーム材料をご覧ください。
1. 主な成形工法:圧縮成形(コンプレッション) vs 射出成形(インジェクション)
製造ロット、製品形状の複雑さ、要求公差に応じて、主に以下の2つの成形工法が使い分けられます。
| 特性 / 比較項目 | 圧縮成形(熱コンプレッション成形) | 射出成形(EVA膨張射出成形) |
|---|---|---|
| 出発原材料 | 精密スライスされたEVAフォームシートまたは打ち抜きブランク | EVA共重合体ペレット+化学発泡剤 |
| 金型イニシャル費用 | 中程度(CNCアルミ金型、約20万〜80万円) | 高額(焼入れ鋼/特殊アルミ型、約200万〜500万円以上) |
| 肉厚の均一性制御 | 一定肉厚や緩やかな断面変化(2〜40mm)に最適 | 偏肉の大きい極厚コア形状にも対応可能 |
| 表面ディテール | 微細なシボ加工、凹凸ロゴ、シャープなエッジ表現 | 一体型スキン層による高平滑・高密閉仕上げ |
| 経済的な推奨ロット | 500個〜5万個以上 | 1万個〜50万個以上 |
| 主な用途例 | 装具、ヘルメットライナー、カメラケース緩衝材、各種グリップ | 靴のミッドソール、クロッグサンダル、ノーパンクタイヤ、浮体 |
圧縮成形(コンプレッション)の製造工程
工業用保護部品やB2B緩衝材の多くは、加熱・冷却プレスによる圧縮成形で作られます。
- ブランク材の準備: 高品質なEVAフォームシートから、製品重量に応じた形状を打ち抜き・ウォータージェットで切り出します。
- 予熱(熱活性化): 連続赤外線炉または熱風循環炉を通し、材料の軟化点(通常120℃〜160℃)まで均一に加熱します。
- 高圧油圧プレス成形: 加熱したブランクをCNC切削アルミ金型にセットし、50〜200トンの油圧プレスで急速に加圧。微細なセル構造を金型キャビティの隅々まで密着させます。
- 急速冷却(形状固定): EVAは粘弾性と熱収縮特性を持つため、金型内の冷却水循環や冷却プレスにより急冷し、反りや収縮を防ぎながら形状を固定します。
- 仕上げトリミング: 成形後、自動抜き型で周囲のバリを切除します。必要に応じて粘着テープ(PSA)加工、布地ラミネート、レーザーマーキングを施します。
2. 金型設計と重要なエンジニアリング基準
柔軟な独立気泡発泡体の金型設計は、硬質プラスチックの射出成形とは物理的挙動が大きく異なります。
A. 熱収縮率の事前織り込み
成形後のEVAフォームは冷却に伴い、体積比で**1.5%〜3.5%**収縮します。
- 低密度フォーム(30〜60 kg/m³):収縮率がやや大きい(約2.5%〜3.5%)。
- 高密度フォーム(100〜200 kg/m³):寸法安定性が極めて高い(約1.2%〜2.0%)。
Damao Techでは、蓄積された材料収縮データに基づき金型CAD寸法を逆算補正し、図面通りの仕上がり寸法を保証します。
B. 抜き勾配とアンダーカット
- 抜き勾配: 垂直壁面には最低でも**2°〜5°**の抜き勾配を設けます。EVAは弾性があるため硬質樹脂より離型性に優れますが、適切な勾配により表面の擦れや引き裂きを防ぎます。
- アンダーカット: EVAの弾性回復力を活かすことで、複雑なスライド金型を用いずとも軽微なアンダーカット形状をそのまま脱型できます。
C. コーナーRと均一肉厚
- 直角のピン角は避け、内側コーナーには最小R=2.0mm以上の丸みを設けることで、均一な材料流入と応力集中防止を図ります。
- 極端な肉厚差(2mm未満の薄肉から30mm以上の塊状部への急変など)はヒケや発泡ムラの原因となるため、緩やかなテーパー移行を推奨します。
3. 成形部品に適した密度と硬度の選定基準
用途に応じた適切な物性配合を選ぶことで、極上のクッション性から高強度の構造支持まで自在にコントロールできます。
| 密度範囲 | デュロメータ硬度 | 機械的特性 | 主な成形品用途 |
|---|---|---|---|
| 35 – 55 kg/m³ | 20 – 35 Shore C | 超軽量、柔らかな感触、高柔軟性 | ヘルメット内装パッド、CPAPマスククッション、インソール |
| 60 – 90 kg/m³ | 40 – 50 Shore C | 優れた反発弾性と適度な剛性 | ツールグリップ、膝当てパッド、カメラバッグ仕切り、チェストプロテクター |
| 100 – 160 kg/m³ | 50 – 65 Shore C | 高い形状保持力、強靭な耐衝撃性 | 精密機器用ハードケース内装、ドローン保護シェル、振動遮断パッド |
| 180 – 250+ kg/m³ | 65 – 80 Shore C | 高硬度、構造保持、切削可能 | 産業機器フットゴム代替、車載バッテリー保護ブロック、耐荷重パッキン |
詳細な試験基準や硬度換算については、当社のEVAフォーム密度・硬度ガイドをご確認ください。
4. 成形EVAの製造公差(B2B品質基準)
外気温や大気湿度によりわずかに伸縮する発泡体において、標準的なB2B製造公差は以下の通りです。
- 外形寸法(長さ・幅): ±0.5 mm 〜 ±1.5 mm(部品サイズによる)。
- 断面肉厚: ±0.3 mm 〜 ±0.8 mm。
- 穴ピッチ・位置度: ±0.5 mm。
- 硬度バラつき: ロット間で ±3〜5 Shore ポイント以内。
機能上不可欠な嵌合面がある場合は、図面上で**重要品質特性(CTQ)**として明記してください。三次元測定機(CMM)による重点検査を実施します。
5. お見積り・調達チェックリスト(RFQの作成)
金型製作とお見積りをスムーズに進めるため、以下の情報をお知らせください。
- 3D CADデータ: .STEP、.STP、または .IGES 形式の3Dデータと、公差を明記した2D図面(PDF)。
- 材料仕様: 希望密度(kg/m³)および硬度(Shore C または Shore A)。
- 特殊添加機能: 帯電防止(ESD)、難燃性(UL94-HF1)、耐候性(UVカット)の有無。
- 表面仕上げ: サンドブラスト梨地、ダイヤ柄ノンスリップシボ、エンボスロゴ。
- 後加工: 強粘着両面テープ(PSA)加工、布地貼り合わせ(ライクラ、ベロア、メッシュ)。
- 生産計画: 試作サンプル数および年間予定ロット数。
成形EVAパーツの製造ならDamao Techへ
Damao Techは、初期の金型流動検討からプロトタイプ製作、多数個取り金型による量産まで、自社工場による一貫したソリューションを提供します。
- 平板シート材料をお探しの場合は、EVAフォームシート製造ページをご覧ください。
- オリジナル配合や特殊発泡体の調達は、カスタムEVAフォーム材料でご確認いただけます。
- 試作や図面相談は、エンジニアリングチームへのお問い合わせからお気軽にご連絡ください。